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113 - ガルラジの面白さを考える

garuradi.jp

「これ一体どう楽しめばいいわけ?」との声も聞こえるガールズラジオデイズ、ガルラジ。
僕自身、正直まだ言語化するに至ってはいないのですが、「こういう楽しみ方もあるよ」という切り口をひとつ見せられればいいかな、と思ってこの記事を書いています。


さて、特に説明もなく当ブログで話題にするようになったガールズラジオデイズ、ガルラジですが、詳しいことはリンク先を読め、と言ってしまうのも味気ないので、僕なりの言葉で説明していきましょう。


まず大枠として、本作はドワンゴ×NEXCO中日本によるIP企画第2弾です。
そのきっかけについてはよくわかんないんですけど、このキャラクターコンテンツの時代、独自IPを持ってそれを通して広報していこう!と思うのはそんなに不思議なことではないので、まあ、なんかそういうので生み出されたものだと思います。
そして第1弾では「人と人、物と物、想いと想いを繋ぐ道」ということで幻想交流という小説企画があったんですけど、続く第2弾として、高速道路と親和性の高い物として選ばれたのが、そう、ラジオなんです。
今はカーナビで交通情報は分かるし、音楽だって端末から流せる。それでもドライバーのお供としてラジオに根強い人気があるのは間違いないでしょう。

そうして始まったのがガールズラジオデイズ、ガルラジ。NEXCO中日本管区5ヶ所のSA・PAの女の子たちがラジオをやって順位を争う!
ということなんだと思います。
(臆測で物を言うな。臆測で物を言うな)


そういう枠を持つ作品ですが、僕がこの作品に感じたのって、アクションヒロインチアフルーツの「ご当地ヒロインランキング」なんですよね。
チアフルーツの世界ではアイドルではなくアクションヒロインが人気を博していて、各地に「ご当地ヒロイン」がいて、そのご当地ヒロインが順位を争っている、特撮とアイドルとスポーツのアニメの文法を用いて語られてる作品なんですが、ガルラジはそれをラジオに落とし込んだ物のように感じられます。

そして、ここからが肝となるんですが、5つのどのチームも主人公なんです。
一作品内にいくつもチームがあって争う、となった時に、ファン個人個人で推しとなるチームはバラけますけど、物語の視点となるチームは一つじゃないですか。
ライバルチームを掘り下げる公式の作品が出るにしても、それはスピンオフだし、ライバルチームにこんな一面があったんだ、というのは後出しになります。
近年、ソーシャルゲームなんかではその軛はなくなってきてるし、ソシャゲじゃないですけど、ヒプノシスマイクなんかもディビジョン横並びでスタートしてますが、こういった物語上の要請は未だに根強い。
そこのところ、ガルラジは最初から全員が主人公で、全員がライバルで、全員がスピンオフなんです。今までなら後になって語られてきた「一方その頃……」が、リアルタイムで、同時に配信される。それが作品全体の枠組みとしての面白さとしてあります。
これはチアフルーツを見てたときにも感じたもので、チアフルーツだと戦隊物の文脈を使ってるんですけど、物語当初はレッドが主人公のように見せかけて、実はグリーンが、ブルーが、ライバルが……と主人公を交代していって、最後に司令官である生徒会長が主人公だったのだ!と持ってくるところですっかりやられてしまいました。
同様のことがガルラジでも起きていて、誰もが主人公であり、「お約束」として片づけられがちな人物が、ちゃんと一人の人間として立ち上がってくるのが面白さなんです。

次にラジオの面白さ……なんですけど、これはチームごとに色が違うので、後日、個別に書いていこうと思います。
ただ、どのチームにも共通することとして、「成長する面白さ」がありますね。
ここはアイドルをテーマにしてもスポーツをテーマにしても同じなんですが、やっぱり前回よりも今回、今回よりも次回、どんどんメンバー個人のスキルが上達し、噛み合い、面白くなっていくのが良いんです。出来なかったことが出来るようになっていく。それを横で聞いているだけなんだけど、なんだか楽しくなってきてしまうんですよね。

そして時代性として、キャラクターラジオやキャラクターコメンタリーがいくつも生み出され、インターネットラジオを過ぎ去りニコニコやYoutubeから広まって、今やVtuberのいるこの大配信時代に、ボイスドラマとラジオの狭間を行ったり来たりする、キャラクターの設定と声優さんのスキルによって発揮される、脚本とアドリブの境界があやふやなトーク
うまいこと言えないんですけど、アッチの言葉で言うところの「質感」ですかね。
その質感の妙が、ガルラジの面白さを支えているんじゃないでしょうか。


つらつらと書いてきましたが、未だ自分自身答えを見つけてない中で言葉にするとこんな感じだと思います。
後日、各チームについて書けるといいな……。


ところで舞台となるSA・PAを一筆書きで巡ろうとGoogleMapで軽く調べて見たら15時間って言われて声出た。
あとガルラジアプリのお問い合わせからメールを送ろうとするとユーザーIDを確認できるんですけど、今Android版のIDが3000ちょっとなんで、DL数がそれくらいみたいですね。
iOSと通し番号でないならアプリをDLした人が5千人から6千人かな?
アクティブはどれくらいかはわからないですが……。



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