84 - 最近読んだ本の感想
現在、劇場でアニメ作品BLAME!(ブラム)も公開中の弐瓶勉の最新作。いつものようにアレらの言葉が使われつつ、いつものように別世界。かつて超科学によって繁栄した世界が崩壊後、新しい体制の中で旧時代の技術を使いながら生きている人々と、それを集めて支配に活用している帝国という構図、なんですかね? ポストアポカリプス作品的な?
弐瓶勉といえばお約束をスカしてくるのもひとつ面白いところですが、今回のスカし方はスコーンと抜けていって突き刺さりましたね。
ななしのアステリズム(5)(完) (ガンガンコミックスONLINE)
- 作者: 小林キナ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2017/04/22
- メディア: コミック
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もっと連載が続いて13巻くらいまでやって欲しかった……。
女と女と女、そして男と男の関係の話もひとまずここでおしまい。急に作者が「オリジナル」として続きをインターネットに放流する可能性があるので気を抜けないところですが、ステップアップ?した状態で話がまとまってとてもよかった!
表紙カバー下の数年後の様子がまた心をくすぐってきました。
あー、どうにかして続きを連載して欲しい!
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おどるポンポコリンの冒頭、「なんでもかんでもみんな 踊りを踊っているよ」は量子の振動を示しているって話はしましたっけ?
さておき。近況報告です。
もはや書籍化したなろう作品だけでも100作品は軽くあるだろう昨今、なろうに潜らずにいるのはモグリだ、との天啓(オラクル)を授かったので、とりあえず十文字青の「大英雄が無職で何が悪い」を読みました。こういうところで先に商業デビューしてる作家の作品を選ぶあたりがセコい。しかしながら十文字青って今に至るまで1作も読んだことなかったので、私的にはなろう作家と同じスタートラインなんですよ。そして望外に面白かったので、薔薇のマリア1巻を買いました。
これで1巻が面白かったら残りも買おうと思ってるんですけど、電子単巻で買うか、電子合本で買うかが悩みどころです。
価格としてはどちらも大差ないんですけど、付与されるポイントが合本の方が多くて、実質40%OFFくらいになるんですよね。
しかしただでさえ「このシーンはこの本のここら辺」のようなザックリとした開き方がし辛い電子書籍において、全巻まとめて1ファイルになる合本はちょっとなんか手が出にくいです。キーワード検索なら電子書籍に間違いなく軍配が上がるんですけど、僕がしたいのは「なんとなーくここら辺!」なので、どうにもこうにも。
あと合本では「1冊読破した! 次!!」という快感が得難いのも問題でして、僕はこれによってモチベーションが左右されるから避けたいところです。
でも値段は魅力。
うーん、うーん、と悩むわけです。
まあ先に灰と幻想のグリムガルでも買い揃えますかね。
79 - 怒り
同名小説の劇場映画作品。
過去の殺人事件に対し、犯人候補が3人いて、それぞれを追いかけていくというあらすじ。その中の一組が大変にBLとして佳いとTwitterで見かけたので、まんまと見に行った。
最悪、妻夫木聡と綾野剛のセックスさえ見られればいいや、という気持ちで挑んだものの、いやいや、作品そのものが面白かった。本当にやられてしまった。
そしてそしてもちろん、目的としていた妻夫木綾野組が良質な暮らしBLとして最高というのも、この作品の面白さに拍車をかける。
タイトルの“怒り”というのは、いったいどこへ向けられたものなのか。また人を愛することとは。三組を通して投げかけられる問い、あるいは彼らの答えに心動かされた。そしてまた坂本龍一の音楽によって彩られることで、より人の心に迫るものになっているのは間違いない。
是非とも劇場で見て欲しい一作だ。